Vol. 223　The seasonal ties for 2024 Autumn/Winter

ようやく秋らしい気候になってまいりました。
ただ、長期予報によると、日本列島は11月も平年より暖かく、12月は平年並みの寒さが訪れるとのことで、今年は本格的な秋が短く突然冬になりそうですね。
くれぐれも体調管理をお心がけください。。

◇　ところで、先日、2024年秋冬物のネクタイがイタリアから入荷しました。
当店はアドリア海沿いのアンコーナにあるネクタイ工房に20年以上、ネクタイの制作をいらしています。。

ところで、日本におけるネクタイは2005年に環境省がクールビズを呼びかけて以来、苦難が続いています。
多くの職場において、夏場は「ネクタイを締めなくてよい」がいつの間にか「ネクタイは禁止」にすり替わってしまい、多くのネクタイメーカーが倒産や廃業の憂き目にあいました。
更に2011年の東日本大震災のあと、電力不足の懸念からさらなる軽装化が推奨され、環境問題なども相まって、現在、夏場のネクタイはほぼ絶滅状態にあると言っても過言ではありません。
これに伴い、お遣い物やプレゼントのためのネクタイの需要も激減し、マーケットの縮小に拍車をかけています。

過去の戦争では当時の政府によって「国民服」が提唱されたように、クールビズもトップダウンで「ネクタイ禁止」となってしまっている点、ちょっと気になりますね。
本来、クールビズは強制ではなく任意で行うものですが、ファッションが文化になっていない日本においてはさもありなん、と言った感じです。

ネクタイは自己表現やファッションにおいては非常に便利なアイテムです。
逆に、ネクタイなしでスーツやジャケットのスタイルを完結するのは非常に難しいですね。
一時、アップルの創業者のスティーブ・ジョブズのような引き算のファッション、「ノームコア」がもてはやされましたが、内面が伴ってこそ完成するもので、なかなかハードルは高いですね。
せめて冬場だけでもネクタイ使って「足し算のファッション」をお楽しみください。

今シーズンもなかなか素敵なコレクションが揃いました。
スーツやジャケットにコーディネートしやすい色柄が揃っています。

　
左右とも100% Wool

左右とも100% Silk

100% Silk

すべて価格は7,150円(税込)となります。
イタリアの工房から直接輸入することにより、お求めやすい価格となっています。

◇　また、当店では、上記のイタリア直輸入の既成のネクタイ以外に、日本製のオーダーネクタイを取り扱っています。
約170種類の生地からお選びいただき、レギュラータイのセミオーダーや、ディエチピエゲのフルオーダーなどに対応しています。
さらに、同じ生地で、ボウタイ、カマーバンド、ポケットスクエアなどの制作も可能です。

（左）ネクタイ生地は約170種類
（右）セミオーダー（S.M.L展開）サンプル