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8.12025
Vol. 232 Suitings, Jacketings and Coatings spun and woven in Japan

誠に勝手ながら下記の通り、夏季休業をさせて頂きます。
8月4日(月)短縮営業 10:00~17:00
8月5日(火)~ 8日(金)お休み
なお、お盆期間中は、水曜の定休日を除き、通常通り営業いたします。
災害級の暑さが続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
よく、「体温越えの危険な暑さ」と言われますが、今年は連日、40度越え、まさに「コロナの発熱越えの超危険な暑さ」ですよね。
当店では、2025年秋冬物の生地が揃い始めていますが、その多くが英国製かイタリア製です。
今回は非常に稀有な「国産」生地をご紹介したいと思います。
◇ まずは、岩手県盛岡の「ホームスパン」です。
ホームスパンについてはちょうど3年前の2022年8月のコラムでご紹介しました。>>
とにかく手間をかけて、ジャケット一着分の9000mの糸の手紡ぎに約20日間、機織りに2日間、それ以外の工程、たとえば羊毛の洗浄や解し、染色、織り上がってからの縮絨と仕上げを含めると、ほぼ1か月かかります。
それだけの手間をかけて作り上げたジャケット生地は、しっかりとしたコシがありながら柔らかい風合いで、少なくとも50年の着用には十分耐えられる生地となります。
今回、岩手のホームスパンの源流である「蟻川工房」製の生地でジャケットを作りました。



今回は、蟻川工房で制作されたベージュのヘリンボーンの生地を使用しました。
アウターとしても使えそうな厚手のしっかりとした生地による単衣(ひとえ)仕立てのジャケットです。
真冬でも、コートを着用せずに、インナーにタートルネックやニットのセーターを着こんで、コーデュロイのパンツなどで颯爽と歩きたいですね。
前述の様に、ジャケット一着分に一か月の制作期間が必要であるため、自ずと価格も高くなりますが、円安で輸入生地がかなり割高になっている現状では、国産生地の割安感はかなりあると思います。
お好きな色柄の生地を作ることができますので、お気軽にご相談ください。
◇ NIKKE(日本毛織)のバンチサンプルが到着しました。
これらは海外のクチュールブランド向けの輸出用で、国内ではあまり展開されていないそうです。
日本毛織のルーツは神戸にあり、現在も本店が神戸の旧居留地に置かれています。
(大丸神戸店の東側、大丸ではBLOCK47と呼ばれ、路面にGUCCIがあるビルです。)
国産の服地のメリットは何と言っても品質の信頼性です。
また品質の安定性も高いので、安心してお仕立をすることができます。
色柄も非常に洗練されており、更に、輸入生地のような輸送コストや関税などが一切かかっていないので、品質に比してかなりの割安感があります。
完成度の高い生地ばかりですので、ぜひ一度、ご覧ください。

Nikke “Travel” 100% Super 120’s wool 340g

(左) Nikke “Travel” 100% Super 120’s wool 331g
(右)Nikke “Travel” 99% Super 120’s wool 1% Polyurethane 396g


Nikke “MAF” 100% Super 120’s wool 554g

(左)Nikke ”MAF” 100% Super 120’s wool 321g
(右)Nikke “MAF” 100% Super 120’s wool 554g

8月1日から神戸空港国内線の2階出発ロビーの「関西旅日記」にて、神戸タータンのポップアップショップを開設します。>>
8月31日までですので、ぜひお立ち寄りください。

(おわり)











