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Vol. 227 Wool Seersucker

本当に寒かった2月が終わりました。
今年の冬は実際の気温よりも体感はもっと寒く感じましたね。
これから、気温の上がり下がりを繰り返しながら少しずつ暖かくなると思いますが、最近はその気温の上下が激しいように感じます。

ところで、先日2025年春夏物生地情報でご紹介したウールのシアサッカーのスーツがお仕立上がりました。


Fratelli Tallia di Delfino  “Archivio 1903”  100% Wool  280/290g

シアサッカーは夏の素材の代表格ですが、かつて、素材はコットンやコットン/ポリエステルが一般的でした。
これらのコットンやコットン/ポリエステルは見た目の清涼感はありますが、通気性は必ずしも良いとは言えず、結果的に真夏に着用するには少し暑苦しいイメージがありました。
その後、シルクやウールもシアサッカーも出始めました。
シルクはコットンに比べると軽量でその点だけでも夏には最適で、ウールはさらに通気性が良く軽量でしわにも強いので、かなりのお勧めです。
今回の生地は、シアサッカー特有の畝が広めで、生地の凹凸が浅く、さらにウールの光沢感があるため、ある意味シアサッカーらしさが少なく、盛夏のみならず長い期間のご着用が可能となります。
今までの素材であれば、全身、シアサッカーは抵抗がありましたが、この「ゆるい」凹凸感なら十分大丈夫ですね。


(左)Solbiatiのコットンのシアサッカー
(右)Tallia di Delfinoの今回のスーツのウールシアサッカー

 

盛夏の対応を考えて、内側は極力、裏地の面積の少ない「単衣(ひとえ)」にすることにより、より軽量かつ通気性が良くなっています。
ポケットも、パッチ&フラップにすることにより、内側のポケットの袋が必要ないため、より軽量でシンプルな構造になりました。

今回、同時に同じ生地の色違いのアイボリーのパンツも作りました。

パンツをアイボリーに替えてネクタイも外せば、かなりカジュアルな着こなしができますね。
こんな感じで、2列目のボタンを外し、一番下のボタンのみを留めることにより、Vゾーンが拡がり、より涼しげな印象になります。
とにかく夏のジャケットは、いろんなアイテムが収納できるので、手ぶら歩きには最適です。


Fratelli Tallia di Delfino  “Archivio 1903”  100% Wool  280/290g

ちなみに今回着用したシャツは、コットン100%の「高島ちぢみ」です。
(滋賀県の湖西、高島市の伝統的な地場産業です。)
「ちぢみ」は、緯糸に2倍以上の撚りのかかった強撚糸を使うことにより、下の画像のような縦方向の凹凸感がうまれ、肌の接触面積が少なくなり、さらに伸縮性もあり、さらさらとした肌触りは夏には最適なシャツ生地です。
作り方は違えど、シアサッカーと同じ原理ですね。
ウールシアサッカーとちぢみのシャツは夏の最強コンビです。


高島ちぢみ(クレープ)シャツ生地

このスーツのサンプルは店内にご用意していますので、ぜひ実際に着用して清涼感を味わってください。

 

神戸タータン情報

◇ 3月1日(土)に神戸松蔭女子学院大学主催の「第2回KOBEタータンフェスタ」が開催されます。>>
神戸タータンを始め各地のタータンの紹介や神戸松蔭タータンのグッズの販売もあります。
ぜひ、阪神電車岩屋駅前のBBプラザにお越しください。

 

◇ 3月9日(日)には多可町にて「第4回タータンサミット」が開催されます。
神戸タータンや神戸松蔭タータンを始め日本中のタータンが紹介されます。
今回、神姫バスによるツアーバスも運行される予定です。(三宮発着)

 

(おわり)

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