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【号外】2024年秋冬物生地情報

2024年の秋冬物のお買い得生地をご紹介します。
昨年から主要な通貨に対する円安傾向がつづき、とりわけ、ドル以上にユーロの円安が顕著になっており、ヨーロッパにおけるエネルギーの高騰と相まって、生地の価格はかなり上がっています。
そんな中、昨季以前に輸入された在庫生地や廃番前の在庫でお安く提供ができる生地などをご紹介します。
また、まとめて仕入れる生地、プレシーズンに仕入れる生地などもお買い得になっていますので、ぜひご利用ください。
生地をご購入いただきましたら、お仕立は秋口までにご用命いただければ結構です。
生地のお支払いは、ネット上のクレジットカード決済のSquareがご利用いただけます。
ちなみに生地のみの販売は致しておりませんので、予めご了承ください。


価格等はお気軽にお問い合わせください。>>

 

New  ◆ Wain Shiell


Wain Shiell  “Deplomatic” Formal Collection  100% Super 150’s wool  360g

Wain Shiellのフォーマルコレクションに収録されているミッドナイトブルーのタキシードクロスです。
本来、フォーマルウェア用の生地として夜や室内の照明では黒よりも黒く見えると言われるミッドナイトブルーで、色にこだわる方はこれでタキシードを作られます。(室内の照明では、本当の黒は濃茶に見えることがあるからです。)
タキシードクロスは、綾目の変わり織で、サテンのような光沢が特徴です。
ただし、悪目立ちしない光沢感で、動きによる陰影が上品です。
日中の太陽光では黒ではなく明らかに濃いめのネイビーに見えるため、通常のスーツにも使えます。
日本国内の在庫の為、かなりお求めやすい価格です。
ちなみに、同じ品質の黒の在庫もあります。

 


Wain Shiell  “Diplomatic” Formal Collection  60% Summer Kid Mohair  40% Super 120’s wool  230g

これから冬に向かう矢先に夏物生地のご紹介で恐縮ですが、Wain Shiellのフォーマルコレクションに収録されており、超お買い得のため、今ご紹介したいと思います。
よくご存じのDormeuilのSuper BrioやScabalのMontego Bayと同様の、真夏用のモヘア生地ですが、素材が通常のMohairやKid MohairではなくSummer Kid Mohairであること、ウールもSuper 120’sであることを考えると、むしろ、それらよりより高級なスペックとなります。
現在の織機では、経糸にモヘアを使うことができないため、極限まで緯糸にモヘアを使い、流通しているモヘア生地の中では最高のモヘアの混紡率となります。
モヘアの清涼感、通気性、防しわ性は素晴らしく、Summer Kid MohairとSuper 120’sというどちらも極細の原毛を使っているため、モヘア生地にありがちな「テカリ」もかなり軽減されており、最高の夏物生地と言えます。
色も、上述のタキシードクロスと同様、ミッドナイトブルーで夏場にはフォーマルウェアにも使える最適なスーツ生地です。
価格も、同スペックの他のミルの生地に比べると、3分の1程度の価格となります。
ただし、数着分の在庫となりますので、予めご了承ください。
ちなみに、同じスペックの黒もご用意しています。(こちらも数着分の在庫となります。)

 


Wain Shiell  “Diplomatic” Formal Collection   100% Wool  290g  

Black Watchタータンのジャケット生地です。
ブラックウォッチは1700年代にスコットランドのハイランド連隊で着用されたタータンで、家紋のように使われるクランタータンとは違い、アーミータータンと呼ばれ、何人たりともスコットランドタータン登記所に登録することができないため、我々も着用が認められています。
ディナージャケットに用いられることが多いため、フォーマルウェアのバンチサンプルに収録されているのです。
もちろん、通常のジャケットにも最適ですし、ベストやパンツにも最適です。
残りはわずかですが、かなりお安くなっています。
ちなみに、同じ柄の色違いのブルーのタータンもあります。
こちらもかなりクールで上品なジャケットができそうです。

 


◆  Colchis


Colchis  100% Super 160’s wool  255g (上の生地はGrey)

国内のションヘル型の低速織機による平織生地です。
ご存じのとおり、旧来のシャトル織機である英国のドブクロスやドイツのションヘルは、現地ではほぼ商業ベースでは稼働しておらず、日本国内においても、かなり限られた台数のみが稼働している状態です。
そのシャトル織機で織った、平織のスーツ生地です。
平織といっても、夏物のように透け感のある生地ではなく、かなり緻密で255gの重さがあるため、春夏寄りのオールシーズン生地として使うことができます。
平織のしっかりとした風合いにもかかわらず低速織機ならではの伸縮性があり、素晴らしい服地に仕上がっています。
しかも、ハイスペックなSuper 160’s woolでありながら国産と言うことで、かなりリーズナブルな価格になっています。
無地ばかり6色展開です。在庫限りですので、お早めにご覧ください。


(left) Black  (right)  MIdnight blue


(left) Navy  (right) Dark grey


(left)  Dark green  (right)  Dark brown

 

New ◆  Colchis


Colchis  100% Super 100’s wool  340g  (上の生地はMidnight blue)

こちらも上の平織と同様、ションヘル型の低速織機で織った綾織の秋冬物となります。
スペックはSuper 100’s woolとなりますが、低速織機ならではの生地の膨らみを感じられ、しかもかなりの伸縮性があります。
こちらは、ネイビー系の2色展開ですが、輸送コストや関税がかからない国産と言うことでかなりお買い得な価格です。
在庫に限りがありますので是非お早目にご覧ください。


(left) Midnight blue  (right) Navy

□ Colchisの追加情報
Colchisの生地の伸び(伸長率)について、簡単な実験をしてみました。


綾織、平織とも、生地を左右から引っ張り、横方向に対して、元々の幅に対してどれだけ生地が伸びるかを試してみました。
結果として、伸び率は約7%強となりました。これは、生地巾150㎝の生地が引っ張ることにより160㎝以上に伸びるということです。
ただ、この結果については、通常のイタリア製の生地などと大きく差があるわけではありません。
むしろ、伸ばした生地の回復性については特筆すべき点があります。
戻りが非常に早く、素早く確実に元の長さに戻ります。
これは低速織機で織った生地の特徴にほかならず、ちょっとした身体の動きをサポートするため着心地の良さを発揮し、さらにしわが寄りにくくなります。
このメカニズムについては、またゆっくり解説いたします。

 

◆ Various Weavers
毎シーズン、品質の確認等のために、いろんなミルやマーチャントの生地を仕入れることがあります。
今回も、スーツ、ジャケット、コート生地をそれぞれ1着ずつ仕入れており、その生地のご紹介をしたいと思います。
前述通り、それぞれ1着分のみですが、少しお安くなっていますので、ぜひご検討ください。


Loropiana  “365”  100% Super 130’s wool  260g
(オールシーズンスーツ生地、ミッドナイトブルー)
(Sold out)

 


Drapers  “Golden Collection”  88% Wool  6% Cashmere  6% Silk  210g
(セミミルド、軽量のジャケット生地、濃いめのグレージュ)

 


H. Lesser  100% Lumb’s Golden Bale  330g 
(フランネルタイプ、チャコールグレー)

 


Harris Tweed  “Feather weight”  100% Wool  490g
(ジャケット分)

 


MTR (Manifattura Tessile Risalti)  “Dario”  85% Wool  15% Cashmere  440g
(カシミア混のツイルのコート生地、ネイビー)

 


Vitale Barberis Canonico  “Covert”  100% Wool  440g
(コート用カバートクロス、チャコールグレー)

 

NEW  ◆ Scabal


Scabal  “Triple A”  100% Super 120’s wool  320g

英国製のScabalらしいコレクションです。
経糸・緯糸双糸でしっかりとしたハリやコシがありながら、光沢のあるエレガントな生地に仕上がっています。
今季、廃番となったバンチサンプルの在庫ですので、通常価格より30%以上、お安くなっています。
在庫がなくなり次第、終了となりますので、お早めにご覧ください。
ラインナップは下記の通りです。

 

NEW ◆ Scabal


Scabal  “Heroic”  100% Super 100’s wool   290g

Scabalでは珍しいイタリア製ですが、経糸・緯糸双糸のしっかりとした風合いは、まさに仕立て映えする生地に仕上がっています。
今季、廃番となったバンチサンプルの在庫生地で、通常価格より20%~30%、お安くなっています。
数に限りがありますので、ぜひお早めにご覧ください。
生地のラインナップは下記の通りです。

 

◆ Loropiana


Loropiana  “Favora”  95% Wool  5% Cashmere  320g

Loropianaのフランネルをご紹介します。
フランネルと言っても、いわゆる紡毛ではなく、梳毛糸を織りあげた生地を起毛させた、いわゆるサキソニーです。
ただし、カシミアの入っているので、肌触りは非常によくドレープ感もあり、320gと典型的なスリーシーズン用のウェイトとなりますので、秋冬春の長い期間のご着用が可能となります。
特に秋口は、軽量で少し毛羽立った生地は、冬の先取り感があり非常におしゃれです。
今回、ミディアムグレー、ブルーグレー、ブルーのオーバープレイドのプリンスオブウェールズの3色のみ、スーツ2着分、通常価格の15%オフでのご提供となります。

 

 

◆ Drapers


Drapers  “Pantheon”  100% Super 130’s wool  250g

Drapersの新しい品質のスーツ生地です。
Super 130’s woolは、Drapersの定番のArrivalとGreen Hillsのちょうど中間の品質となります。
経糸、緯糸とも双糸で張りとコシが充分ありながら、イタリアらしいドレープ感と光沢があり、今回、提供させていただく黒については「黒」すぎず、礼服としてご着用以外にも通常のスーツとしても使用も可能です。
価格もかなり魅力的で、特に今回はスーツ3着分、通常の価格より15%程度お安くなっています。

 

◆ Escorial (完売いたしました。)


Escorial  100% Escorial Wool  250g

エスコリアルウールの超お買い得生地をご紹介します。
もともと、無地や織柄のベーシックな色柄については、日本の商社がまとめて輸入し、特価での販売をしていましたが、とうとう在庫が上記の濃い茶色のみとなり、更にお安くなったものです。
色は、チャコールグレーと見紛うようなかなり濃いめの茶色となり、靴などは茶系より黒の方がコーディネートしやすい色目です。
と言いながら、グレーではなくあくまでも茶系であるため、上衣のみでお召しになりグレーのパンツなどで合わされると非常にシックなジャケット+パンツスタイルになる便利モノです。

現在、エスコリアルウールは非常に高価になり、Super 200’Sのウールやスパンカシミア*のスーツ生地以上の価格で販売されています。
それもそのはずで、エスコリアルウールの収穫量はカシミアの1%以下と言われています。
今回、この濃茶の無地につきましては、現行のエスコリアルウールのスーツ生地の価格の3分の1以下の超特価となっています。
* 「スパンカシミア」ーウーステッドスパンカシミア(梳毛カシミア)のことで、スーツなどに用いる毛羽立ちのないカシミア生地。紡績のコーミングという工程で繊維を同じ方向に梳き整えて細い糸を紡ぐため、特別に毛足の長いカシミアが選りすぐられ、工程も複雑なことから、コート用のカシミアより高価になる。

エスコリアルウールは、繊維のクリンプ(縮れ)が非常に強く(1㎝あたり8~13回)繊維そのものがバネの働きをするため、信じられないほどのストレッチ性があり、服地の中に最高の断熱材である多くの空気を多く含むため、夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。
さらに、250gとまさにオールシーズンのご着用が可能となります。

エスコリアルウールは14世紀から今日まで数々の奇跡と先見の明により生きながらえてきた歴史があり、約10年前に店長がそれをまとめましたので、ぜひご覧ください。「Long Journey of Escorial Wool」>>

現在、スーツ着分で3着分、確保しています。
(完売いたしました。)
もしジャケットのみの着分をご希望の場合は、在庫のある限り対応させていただきますので、お気軽にお問合せください。

 

(おわり)

 

 

 

 

 

 

 

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