ブログ

Vol. 148 Heavy clear-cut suitings

残暑お見舞い申し上げます。

まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
とにかく、この猛暑と相次ぐ台風、自然の恐ろしさを体感した夏でした。
また、来週も台風が上陸する予定、くれぐれもお気を付けください。

当店におきましては、2018年秋冬物の生地がすべて出揃いました。
今年は、旧来のおなじみの生地サンプルなどのリニューアルもあり、例年以上の品揃えとなっていますので、ぜひ、ご来店の上、ゆっくりサンプルをご覧ください。

そのなかで、冬の定番生地、「Harrisons of Edinburgh」のFine Classicsでスーツを制作しました。
これも前述のように、サンプルがリニューアルされたのですが、その中で新しい色柄であるブルーグレーのグレンチェックを使いました。

このFine Classicsは秋冬春に着用できる300g前後のスリーシーズン生地に比べて、20%程度重めの370g、ただし、仕上げはクリアカットを施した光沢のあるつるっとした生地です。
クリアカットとは、製織後に高速で炎の中に生地を通して、一瞬にして毛羽を焼き切ったり、カッターで毛羽を切り取ったりして、毛羽のないよりスムーズな表面にするものです。
したがって、しっかりした重量感がありながら、晩秋や初春の時期を含めて、長い期間のご着用が可能となります。

重めの生地は、ややフォーマル感は劣りますが、皺も寄りにくく、暖かいので普段使いのスーツにはぴったりです。
最近このクリアカットのヘビーウェイトの生地が英国製、イタリア製とも充実しつつありますので、ぜひサンプルをご覧ください。
代表的な各社の生地をご紹介いたします。

 

◆ Carnet (Fratelli Tallia di Delfino) ”Winter 360°”
Wool 100%  350g

 

◆ Harrisons of Edinburgh  “Fine Classics”
Wool 100%  370g

 

◆ Dormeuil  “Royal 11”
Wool 100%  350g

 

◆ Bateman Ogden  “Westminster Ⅱ”
Wool 100%  370-400g

 

◆ Dugdale Bros. & Co..    “Royal Classic Vantage”
Wool 100%   340g

 

◆ Scabal ”Classics”
Wool 100%  360g

 

◆ Loro Piana    “Winter Tasmanian”
Super 150’s wool 100%  340g

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

ロロ・ピアーナより新しいサンプルブックが到着しました。
その名は、「Pecora Nera」(Black Sheep)です。
ニュージーランドのブリーダー、フィオナ・ガーデナーが、ダークカラーこそ、羊の原型ともいうべきオリジナルカラーであることを発見し、20年以上かけて選りすぐって育てた羊から生まれたコレクションです。
すべて、ナチュラルカラーで染色を施さず織りあげられており、環境保護の観点からも意義のある服地です。
もともと高密度で艶やかなブラックシープの原毛ですが、高温による染色を施していないためか、しなやかな風合いです。
なによりも、茶系の濃淡のナチュラルカラーは独特の柔らかいイメージが魅力です。

 

 
Pecora Nera “Jacket”
Wool  100%   280g~290g

 
Pecora Nera “Suit”
Wool 100%  280g~370g

 

Pecora Nera ”Overcoat”
Wool 100%  500g~720g

すべて、どちらかというと、グレーとベージュの中間の「グレージュ」の色味ですので、黒の靴でも合いそうな便利な生地です。

 

◆◆◆神戸タータン情報◆◆◆

① 現在、東急ハンズ三宮店の1階にて、神戸タータンフェアを開催しています。
当店のネクタイ、スカーフ、くるみボタンも販売しておりますので、ぜひご覧ください。

② 9月15日(土)より、六甲アイランドの神戸ファッション美術館にて、「スコットランドからの贈り物 タータン展」が開催されます。
本場スコットランドのタータンの歴史的、文化的背景や、最近のファッションにおけるタータンなど、盛りだくさんな内容の、日本で初めての本格的なタータンの展覧会となります。


神戸タータン協議会も後援させていただいており、神戸タータンのグッズも展示される予定です。
また、会場ではタータングッズの販売もあり、神戸タータンの商品も多数、販売されますのでぜひご来場ください。
神戸タータンネクタイも全種類、販売しています。
神戸ファッション美術館>>

 

関連記事

ページ上部へ戻る