Vol. 218 Year-round Suitings

今年はGWを過ぎても、極端に暑くなる日が少なく、例年以上に春の装いが楽しめていますね。
ただ、予報によると、これから猛暑になるとのこと、ちょっと心配ですね。

◆　まず初めにお知らせですが、本日、新しいオンラインストアをオープンいたしました。>>

販売商品に特に変更はありませんが、より見やすいサイトに生まれ変わっていますので、ぜひご覧ください。
（本公式HP内のリンクも一両日中に更新されます。）

◆　一方、我々はすでに2024年秋冬物の準備を進めています。
イタリアや英国のミルやマーチャントはもちろんのこと、日本の輸入商社もすべて準備は整っており、あとは服地が日本に到着するのを待つだけになっています。
私共も、すでに一部の生地の発注をしました。

最近の傾向として確実に言えるのは、服地のラインナップにおいて、いわゆる「オールシーズン生地」の比率が高くなっていることです。
オールシーズン生地とはかつて「合物（あいもの）」と呼ばれ、夏物と冬物の間の春と秋に着用する服のことでした。
ただ昨今は、冬→夏、夏→冬の季節の移り変わりが激しく、春と秋の期間がかなり短くなったこともあり、「合物」というより真夏と真冬以外に着用が可能な服として存在感が高くなっています。
現実的には、昨今は真夏でもほとんどの場所で温度調節がされており、真冬も暖冬傾向ということで、この合物が一年中着用が可能となり、「オールシーズン生地」と言われるようになりました。
メーカーによっては、10マンススーツとか8マンススーツと呼んで、真夏と真冬のそれぞれ1か月ないし2か月以外、快適に過ごせる便利な服地をうたい文句にしています。
確かに屋外ではその通りですが、室内では真夏に着用していても見た目も暑苦しくなく、真冬に着用していても寒々しくないため、私は「屋外での8か月、屋内でのオールシーズン」の着用が可能と皆様に説明しています。
特に普段、お仕事でスーツを着用されない方は、まずはこのオールシーズン生地のスーツが便利だと思います。
特に最近はほとんど室内で行われる冠婚葬祭用の礼服もオールシーズン生地で充分です。
当店にも様々なオールシーズン生地のバンチサンプルがあります。
主なものでは、
Carlo Barbera　 「La Luce」
Carnet　 「Essential Classics」「Premium Classics」「Supreme Classics」
Dormeuil　 「Amadeus 365」「Millenial」
Drapers　 「Arrival」「Blazon」「Greenhills」
Ermenegildo Zegna　 「Trofeo」「Traveller」
Harrisons　 「Concept」「Frontier」
Loropiana　 「Tasmanian Super 170’ｓ」「365」「Royal Wish」「Nobless」
Scabal　 「The Royal」「Eton」「Londoner」「Galaxy」
Standeven　 「Savile Row」「Signature」
Vitale Barberis Canonico　「Prunelle」「Revenge」
などがあります。
通常は綾織の240～260gとなりますが、英国生地では少し重めの280gぐらいのものもあります。
また、まれに平織の300g程度の生地もオールシーズンと呼ばれることがあります。
すべてのバンチサンプルは、オールシーズン、ご用意しています。