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Vol. 190 Orthodox Jacketings

オミクロン株の感染拡大の中、いかがお過ごしでしょうか。
気持ちも落ち着かない中、今年の冬は殊更寒さを感じますね。
春の到来が待ち遠しいです。

今回の話題は、2022年春夏物のジャケット生地です。
2003年の春夏物で、ロロ・ピアーナのウール・シルク・リネンのジャケット生地、いわゆる「三者混」を初めて見たときは、非常に衝撃的でした。
(たしか、生地の名前は「Tuareg」だったと思います。)
春夏物の素材としてシルクが使われだしたことにも興味がありましたが、何と言っても3つの素材による混紡、交撚がそれぞれの強みを発揮することが非常に新鮮でした。
ウールの持つしなやかさが春の肌寒さに温かみを与え、初夏から盛夏の暑い気候では、シルクの清涼感や軽量感、リネンの通気性やシャリ感が威力を発揮し、ウールのおかげで従来のリネンジャケットに比べてしわもよりにくいという、それぞれの素材の特徴をいかんなく発揮した服地でした。
それ以来、シルクが春夏物の素材として注目を浴び、このシルクをはじめとする異種素材を組み合わせた「ハイブリッド」なジャケット生地が主流となりました。
その後、世界的な服装の「カジュアル化」が進み、これらのジャケット素材も、どちらかというとざっくりとした風合いのものばかりになり、最近の流れでは、スラブ、ブークレ、ネップなどのいわゆる「ファンシーヤーン」を使ったものも多く、さらに立体感のあるジャケット生地が増えてきました。
ただ、最近、特にこのコロナ禍でスーツを着る機会が減り、ジャケットで充分事足りるシチュエーションが増えてきた方が多く、その際に着ることができるドレッシーな生地のニーズが増えています。
しかし、残念ながら、世界中のミルやマーチャントのコレクションは「ハイブリッド」に走り、「普通」のウールのクリアカットのオーソドックスなジャケット生地がほとんど見当たりませんでした。
今回、ようやく、Drapers でオールシーズンの着用が可能なウールのジャケット生地が見つかりましたのでご紹介します。

 

    

Drapers “Golden Collection”  100% Wool  250g

このように、毛羽立ちも凹凸感もほとんどなく、光沢のある非常にきれいなジャケット生地です。
色柄のバリエーションはこんな感じです。

     

多少、派手目な色柄でも、素材の上品さゆえ、かなりドレッシーなイメージなると思います。
これにグレーのウールのパンツを合わせるだけで様になります。
更に、パンツのグレーの濃淡を変えるだけで、服装全体のイメージも変わります。ライトグレーだとかなりカジュアルな印象、ダークグレーを持ってくると、スーツに匹敵するぐらいフォーマルでドレッシーな着こなしになり、ジャケット一着で様々なシーンに対応できます。
もちろん、コットンパンツを合わせると、もっとカジュアルな印象になりますね。
(ウェイトも250gなので、室内ではオールシーズンのご着用が可能です。)

また、下のような少し立体感のあるテクスチャーの生地もあり、これだったら、さらにデニムなどにも適応範囲が広がりそうです。


Drapers “Golden Collection”  100% Wool  240g (Printed)

 


Drapers “Golden Collection”  100% Wool  240g (Printed)

ぜひ、ドレッシーなジャケット生地も挑戦してみてください。
便利ですよ。

ところで、2022年春夏物の「早期ご予約プログラム」も始まっています。>>
昨日もLoropiana の素晴らしい生地をアップしました。
お買い得の生地もこれからどんどん出てきますので、ぜひご注目ください。

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