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Vol. 241 Safari Jacket by India Madras

GWが始まりましたね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
当店は、5月12日まで、GW期間中も休まず営業いたします。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

まず、皆様にはお仕立服の納期が非常に長くなり、ご迷惑をおかけしていますこと、心よりお詫び申し上げます。
納期遅れにつきましては、ハンドメード、マシンメードとも、大きな原因の一つとして人手不足があります。
ハンドメードに関しましては、ジャケット、コートを縫製する私共の工房において数名の欠員が出ており、お仕立の効率が非常に低下し、加えてパンツの職人もかなり減っており、現状のご注文への対応に苦慮している状況です。
何とか、職人を確保すべく、あらゆる手を尽くしており、同時に養成も進めていますが、なかなか追いつかないのが現状です。
他のテーラーさんも同様に非常にひっ迫しているようで、私共の工房に縫製の依頼が多く寄せられますが、丁重にお断りしている状況です。
現在、ご注文から仮縫まで約3週間、仮縫からご納品まで3か月以上かかっている状況です。
できる限り、早くご納品できるように鋭意努力しております。
また、マシンメードに関しましては、縫製そのものは予定納期通り推移していますが、仮縫に若干時間がかかっています。
型紙制作のCADと自動裁断のCAMを使用していますが、仮縫体の制作は職人のマンパワーに頼っており、そちらがなかなか追い付かない状況になっています。
現在、ご注文から仮縫まで約1か月から1か月半程度、仮縫からご納品までおおよそ1か月となっています。

このような状況の中で大変心苦しいのですが、様々な資材の高騰を受けて、お仕立代に関しましては、6月に改定を検討しております。
2022年9月に改定以来、ほぼ3年半ぶりとなりますが、ご理解を賜りますれば幸いです。
詳細は改めてご案内申し上げます。

さて、先日、ご紹介したインディアマドラスのサファリジャケットが完成しました。


India Madras  100% Cotton

マドラスの来歴は、3月のコラムでご紹介しましたが、原産はインド南東部のマドラス(現チェンナイ)で、英国の東インド会社の貿易拠点として商業・文化の中心地として発展した港湾都市です。
19世紀の初頭にヨーロッパにもたらされ、その後、19世紀後半にアメリカのブルックスブラザーズによってジャケットなどにも採用され、1930年代にはジャケットのみならず、パンツ、シャツ、ショーツなど、盛夏向けのアイテムとしてさらに発展しました。
日本においては、1960年代にVANの石津謙介氏やくろすとしゆき氏によって紹介され、大ブームになりました。
そんなマドラスの最大の欠点であると同時に欠かせない持ち味になっているのが「色褪せ」と「色のにじみ」です。
天日干しによってゆっくり乾燥させるので立体的な風合いに仕上がり、通気性、速乾性を持ったこの素朴な生地は、夏のシャツやシャツジャケットに最適です。
私も中学生の頃には、数枚、マドラスチェックのボタンダウンシャツを着ていた記憶がありますが、思ったほど色落ちがしなかった印象です。
多分、品質基準に厳しい、特に日本の百貨店での展開を考えると、糸の滑脱防止のために織の密度を高くし、さらに染料にも工夫を凝らしていたのではないかと思います。
当時は、「クレージーマドラス」と言われる、数種類のマドラスチェックによるパッチワークの生地と、「ダークマドラス」と言われる落ち着いた色目の生地が全盛でした。


マドラスを着こなすアイビー愛好家の皆さん(2016年8月「第3回くろすとしゆきトークイベント」交流会にて)

今回のサファリジャケットはまさにダークマドラスとなります。
落ち着いた色目ですが、パープルなどの配色が特徴的です。
実際に着用してみると非常に軽量で、旧式の低速織機による織りは生地に膨らみを与え、肌触りの良さと防しわ性に優れています。
またサファリジャケットの特色である表ポケットが多く、さらに様々な内ポケットを作ることによって、手持ちのアイテムを収納できるため手ぶらで歩けるので、旅行に便利なジャケットです。
さらに、前ボタンを留めたり開けたり、ベルトを締めたり外したりすることにより、見た目の雰囲気も大きく変わり、旅行先の様々なシーンで活躍することは間違いありません。
ジャケットのみならずシャツにも最適ですので、真夏の装いにぜひご検討ください。

 

下の画像は当店にありますインディアマドラスの生地の画像です。

通常のインディアマドラス

 

クレージーマドラス(パッチワーク生地)

 

起毛タイプの厚手のマドラス

バティックプリント

(おわり)

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