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5.12023
Vol. 205 Current Trend in 2023 Spring/Summer
昼間の日差しはかなり暖かくなってきましたが、まだまだ、朝晩はひんやりとしています。
ゴールデンウィークが明けると、また例年のように急に暑くなるのでしょうね。
2023年春夏物の生地がすべて出揃いました。
新しいバンチサンプルを見る限り、生地の色柄において、各ミルやマーチャントの共通の傾向が見て取れます。
今月はその大きな流れ、いわゆるトレンドを分析してみたいと思います。
イメージがしやすいように、以前にもお見せした「4DBox Plans」という、テキスタイルのシミュレーションソフトウェアのマッピング機能を使って、ご紹介します。
まず、これが元になる実際の画像です。Taylor & Lodgeの紺無地の冬物Golden Baleのスーツを着用しています。
さて、今年の春夏物の色の傾向は、
*ナチュラルカラー
*アースカラー
*グリーン
と言ったところでしょうか。
また、柄については、ズバリ、
*幅広のストライプ
となります。
それではそれぞれ、代表的な生地のシミュレーションが下記のとおりです。
■ まず、色で目立つのはグリーン系です。
これは、イタリア、英国を問わず同じような傾向です。
Dormeuil “Rising Sun” 35% Wool 23% Bamboo 22% Silk 20% Linen 225/245g
Loropiana “Summertime 2ways” 83% Wool 10% Silk 5% Linen 240g
このようなグリーン系のシアサッカーも新鮮ですね。
また、これはどちらかというと、青みがかったグリーンではなく、ベージュ系の草色ですね。
Maison Hellard “Heures Bleues” 100% Linen 360g
こちらは珍しい、ファンシーな麻(リネン)
生地です。
後述のナチュラルカラーとのコンビネーションは、落ち着いた印象となります。
Loropiana “Summertime” 52% Linen 41% Wool 7% Silk 230g
このような青みがかったグリーンも涼しげで良いですね。
ウール・シルク・リネンの3者混ですが、リネンの割合の大きい夏らしい風合いです。
■ 次にナチュラルカラーです。
Loropiana “Proposte Giacche” 70% Wool 15% Cotton 11% Silk 4% Linen 280g
このようなざっくりとしたメランジタイプのジャケット生地は、遠目に見ても色が飛ばないので、濃いめの色のパンツにもしっくりとマッチします。
Ermenegildo Zegna ”Jersey” 90% Linen 10% Cotton 425/475g
この生地はジャージですが、織物のようなチェック柄とテクスチャーは、着心地の良さと適度なフォーマル感が両立しています。
明るめの色のパンツにも会いますね。
■ 次にアースカラーの代表はやはり、ソラーロです。
本来、本物のソラーロは300g以上の比較的厚めの生地ですので、日本の夏には厳しいと思います。
最近はソラーロタイプのオールシーズン生地が多く出ています。
Loropiana ”Four Seasons Solaro” 100% Super 130’s wool 250g
さすがにシミュレーションでは、ソラーロタイプの生地の持つ陰影の微妙な色の変化を表すことは難しいですね。
それだけ、リアルな服ではデリケートな色合いがお楽しみいだけるということだと思います。
■ また、柄においては幅広のストライプが非常に多く見受けられます。
Loro Piana “Proposte Abiti” 82% Wool 15% Silk 3% Polyerethane 230g
青みがかったライトグレーの地にチョークストライプが新鮮です。
ストライプと地のコントラストが弱いので、幅広でも派手な印象は一切ありません。
Loropiana “Proposte Abiti” 71% Wool 15% Silk 14% Linen 250g
また、このような幅広のストライプの場合、ジャケットとしても使えます。
ストライプと地色のコントラストが強い場合は、ジャケットの方がよさそうですね。
まさにナチュラルカラーの幅広ストライプと今年のトレンドの総取りです。
もちろん、定番の色柄ですので、末永くご着用が可能です。
* 上の着用画像はすべて、PCのソフトウェアによるシミュレーションですので、この通りのイメージを保証するものではありません。
ぜひ、現物の生地をご覧になり、イメージを膨らませてください。
神戸タータン情報
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ぜひ、応援、よろしくお願いします。
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(おわり)